一般外科 後期研修プログラム |
1.はじめに |
2.外科を目指す あなた |
1.確かな技術 |
これは、他科ともしっかりカンファレンスできる診断能力と、外科ならではの『手術力』。手術は確かな空間認識能力と先を読む力、そしてバランスです。自分の力を、個人としてチームとして客観的に認識し、“創意と工夫”を大切に、常に成長する活力を養いたいと考えます。手術に限らず、化学療法を始め、さまざまな治療を外科も行います。特に腫瘍外科としての化学療法、診断の時点から始まる緩和ケア等の技術獲得も重要です。 |
2.患者と共に問題を解決する力 |
トータルに患者を診る力が必要です。トータルとは、緩和ケアにいう○身体○精神○社会○スピリテュアルの4つの観点でしっかり患者を診ることです。Co‐medical staffとカンファレンスを重ね、患者の問題を解決する力と職種としての医師の役割を培いたいと思います。疾患にみまわれ痛みを感じている人の痛みを理解し、共に歩む心を大切にしたいと思います。 |
3.基本的技術の獲得 |
・変化している近年の創処置を自分のものにする ・侵襲的処置を安全に行う 中心静脈カテーテル、上腕静脈カテーテル、静脈ポート留置、各種穿刺処置 ・全身麻酔、硬膜外麻酔、脊椎麻酔、局所麻酔・膨潤麻酔等“よい麻酔”の追求 麻酔指導医のもと 麻酔の研鑽を積んでもらいたいと考えます。 ・術後管理・術後処置 ・乳房検診、マンモグラフィー読影、内視鏡検査、超音波検査、各種画像診断力 |
4.『手術力』の獲得・研鑽 |
そけいヘルニア | 当院は現在ダイレクトクーゲルパッチ法が標準術式。 早期にそけいヘルニアのエキスパートになってもらいたいと考えます。 |
急性腹症 | 診断・手術加療を迅速に。緊急手術には迅速に対応します。 |
急性胆のう炎 | 迅速なる手術加療にて対応することが非常に多くなってきました。 主治医として役割をはたします。 |
消化管がん | 主治医として診療を行います。 可能な部分から手術手技を指導のもと身につけてもらいます。 主治医としてのマネージメント能力を培います。 |
肝胆膵がん | 可能な部分から手術に参加します。 |
鏡視下手術 | 胆摘、結腸・胃切除から行っています。チームとして参加します。 |
急性虫垂炎 | 鏡視下手術も多くなってきました。 |
乳がん | 診断、手術加療、術後加療を主治医として行います。 変化する最新の医療を学び続けることが不可欠です。 患者に対する連続した真摯な対応が必要です。 |
5.その他 |
化学療法 | 外科医が担う化学療法は非常に多くなってきました。 外来化学療法を中心とした診療のマネージメントを行います。 当院は電子カルテ化学療法システムを使用しています。 |
乳がん検診 | 検診にも力を入れています。マンモグラフィー読影医は4名。 早い時期に読影資格を得てもらいます。 |
内視鏡検査 | 上部・下部消化管内視鏡検査に参加します。 |
超音波検査 | 超音波検査に参加します。 |
カンファレンス | カンファレンスを特に大切にしています。 他診療科との術前・術後・病理カンファレンスを行います。 他職種での術前カンファレンス、入院患者カンファレンスを行い、他職種で総回診を行います。 |
緩和ケア | がん診療は緩和ケアがなければ行えません。 技術と心を磨く必要があります。 現在当院には緩和ケア病棟はありません。 各病棟においてじっくり緩和ケアを展開します。 |
栄養療法活動 | NST認定稼働施設・NST教育施設です。 基本的にブロック方式のNSTを推進しています。 外科にとって栄養療法は必須。病棟のリーダーになってもらいたいと思います。 TNT講習を是非受講してもらいたいと考えます。 |
クリティカルパス | 当院は電子カルテクリティカルパスシステムを活用しています。 本邦において先端を走っていると考えます。 院内では外科が電子クリティカルパスを先陣をきって活用しています。 患者状態に基軸をおくという理念の次期電子クリティカルパスシステム“フレキシブルパス”を電子カルテベンダーと共同開発しています。 患者状態適応型パスシステム“PCAPS”開発にも積極的に参加しています。 クリティカルパス活動はチーム医療の鏡であるといえます。 |